被災支援活動・東日本大震災(2011年)報告記
報告記 4/11 5/2 5/25 6/29 7/15 活動紹介ブログ 福井新聞
掲載7/29

■ 2011年6月29日

 前日夜中に出発し、北陸自動車道、磐越自動車道、東北自動車道を経由して、須賀川ICを下りて、福島県の南部、鮫川村の進士徹(しんしとおる)さんを訪ねました。山間の牧草地を通り抜け、ふっと目の前に施設が見えたのが進士さんが長年運営してきたNPO法人あぶくまNSネットでした。進士さんが忙しい中3時間対応くださいました。
「放射能の影響を少しでも減らすために福島県を出たいがなかなか出れない子どもに、機会を提供したい」「外での遊びは駄目といわれていて、ストレスを感じている子どもたちを野外でめいっぱい遊ばせたい」「最初に設定した200名の定員は、6月6日の申し込み受付開始後30分であっという間に埋まった。今、500名が待機(キャンセル待ち)している。福島県から子どもを一時避難させたいというニーズは圧倒的に多い。他の地域での少しでも受け入れてくれるのはありがたい」とのことでした。
 福井県の西側の若狭湾には原発が集中しており福井の私たちは福島の状況に強い思いをもっていること、そして一番近い原発から私達のところまで50kmは離れてはいるが子ども達や保護者の不安もあるかもしれないが、ぜひ私たちの団体でも福島の子どもを受け入れたいことをお伝えしました。
 進士さんのお話を聞いて、福島の子どもを受け入れる意義をあらためて強く感じました。子どもを福島県から一時避難させたいと思っている保護者さんが相当いることも伝わってきました。国や県・市などがそういう対応が後手に回っているとのことで、民間が動くべき時とのこと。そしてこのような状況にさせてしまっている東電・政府などにも怒りを感じました。
「各団体のキャンプやコースに参加してもらうというのでいいと思う。わざわざ別にコースを設定するのは大変だし、いろいろな子どもたちと混ざるのがいい」「ようやく文科省や国の施設も動きだしているが3泊4日など短期のものが多く、一週間以上のものはなかなかない。また、低学年の子どもも参加できるとよい。一週間程度の低学年のものもあるとありがたい」ということでした。そのほか話し合ったこと、アドバイスいただいたことを踏まえて、福島キッズと連携しながら取り組んでいくことになりした。共学センターの状況も考えて、受入計画に反映させていきたいと思います。
 お会いしている最中も、次々と電話が入りそのつど丁寧な対応をされ、本当に忙しい状況でした。最後に施設の前で写真をとってお別れしました。
 
                  NPO法人自然体験共学センター 理事長 辻一憲

  

 自然体験活動を通じ「生きる力」「心の豊さ」を育み、共に学び協働していく意識を高め、更に自然との共生意識を深めていくことを支援しようと、四季折々の自然体験活動や人材育成活動などに取り組んでいます。

   こどもたちの『 』を応援します。
  NPO法人 自然体験共学センター