ふくい森の子自然学校 修了式


2006年度サポーター修了式 

2007年3月11日(日)

      ・送辞     
      ・答辞

<送辞>

 暖冬と言われた冬の寒さも和らぎ、あちらこちらで春の便りが届き始め、桜前線の足音も聞こえ始めた今日のよき日に新しい世界へと飛び立とうとされている修了生の皆さん、修了おめでとうございます。

 みなさんは、ここ上味見小学校を舞台に一年を通して様々な活動が行われたその活動にいろいろな形で関わってこられました。今一度、初めてキャンプをされた日のことを思い出してください。目の前にはたくさんの子どもたち、この子どもたちと一緒に活動するのだと期待が膨らむ一方、今日始めてあった同じ年代の仲間、何も知らされていないキャンプのスケジュール、子ども達とどのように接していけば良いか分からない不安を抱えながらキャンプに臨まれたことと思います。いざ、キャンプが始まり、子ども達と接する中で色々と悩み、苦しみ、子ども達と格闘し、色々と失敗しながらも、多くの喜びや楽しみ、子どもたちのひたむきな姿勢、汗いっぱいかきながらも顔いっぱいにみせる笑顔をたくさん体験され、また、新たな仲間をたくさん作られたことと思います。初めてのキャンプに限らず、色々なキャンプの場面で多くの喜びや嬉しさ、子どもたちの素敵さに触れられ多くの思い出が、子どもたちの笑顔と共に今みなさんの心の中にしまわれていることでしょう。大学の生活だけではできなかった多くの仲間が皆さんの身の回りに入るでしょう。それらは、みなさんにとってとって大きな財産です。これから新しい世界に飛び立たれ、苦しいこと・つらいことがあると思いますが、そんな時にキャンプでの思い出を思い起こして明日への活力としてください。きっと、子どもたちの素敵な笑顔がみなさんの心の栄養となることでしょう。そして、新しい世界でも苦しさやつらさの向こうにある楽しさや嬉しさをたくさん見つけ出してください。

  ここで僕から一つお願いがあります。今日で共学センターを修了され、これからは今までみたいに共学センターのキャンプに参加できないと思います。でも、共学センターのキャンプに限らず、自分たちのできる範囲でこれからも子ども達と関わり続けてください。最近、活動中に子どもたちのひた向きな姿を見ていると、どんな大人になるのだろうかとワクワクすることがあります。子どもたちがおとなになるまでの人生の中で僕達がキャンプを通して子供たちに与える力はあまりないと思います。しかし、子どもたちにとって優しく見守ってくれる大人がいることはとっても大切なことだと思います。未来の大人たちのために今の大人にできることを自分たちのできる範囲内でこれからもやり続けてください。

  最後に、僕の大好きな詩を皆さんにプレゼントして送辞の言葉とさせていただきます。


   オールドキャンパーへ

     年老いてきっと思う
     遠く去ったキャンプの日々
     心によみがえる
     焚き火のけむりのにおい
     消えかかる夜明けのたき火
     そして迷い歩いた山道

     いつかおとなになり
     広く世の中を知っても
     いつもよみがえる
     遠い日の思い出
     ひざをつき合わせて語った友の
     楽しい笑顔

     やがて住む
     町のいちばん立派な場所に
     だが、いつか背広をぬいで
     キャンプ服に着替えるだろう
     そして、夜空の星をあおぎ
     丸木のベットで寝るだろう

     大きくなって金持ちになり
     何でも買える身分になっても
     しばし何ごとも忘れて
     野外に出て過ごすだろう
     太陽の輝く水辺
     雲のただよう空の下で

     一度でもキャンパーだったなら
     心の底に永遠に
     何かがついてはなれない
     たとえ大人になろうとも
     忘れられない思い出は
     楽しく遊んだキャンプの日々

       *メアリー・S・エドガー 「たき火とろうそくの日」より



         2007年03月11日

            サポーター代表
              伊藤 弘晃(いとーちゃん)





<答辞>

 「答辞」という名の手紙

 今、修了生の一人としてここに立っていることが、まだ信じられない気持ちです。
私がここ、NPO法人自然体験共学センターのサポーターとなって、もう4年の月日が流れているのですね。初めて参加した2時間後、私の想い描いていた「楽しいキャンプ」のイメージはガラガラと音を立てて崩れ、涙目になりながら日程をこなし、グッタリして帰った夏の日は一生忘れません。
 子どもと接することがこんなにも難しく、繊細で、自分が何もできないなんて思ってもみませんでした…。昔から子ども好きで仲良くなることが得意だと思い込んでいた私にとって、とてもショックな出来事でした。

 こんな最悪な幕開けとなったキャンプなのに、なぜ4年間もこの共学センターにお世話になることが出来たか。…それは、ここに、こんな私でも笑顔で迎えてくれ、必要としてくれる人たちがいたからです。
 まず、一緒に活動を共にしてきたサポーターの皆さん。ここに来なければまず会うことはなかったかもしれませんね。ここに来る目的は一人一人違うけど、みんなでカバーしあい、慰めあい、笑いあってすごく楽しかったです。ありがとう。バスで解散した後にみんなで食べるランチは最高に美味しかったですね。みなさんの子どもを見つめる目は本当に嬉しそうで、優しい目をしていると思います。これからもずっとずっと、子どもたちを共学センターワールドに引き込んであげてくださいね。それと昨日、初対面の子もたくさんいたのに、玄関であんなに私のボケのハードルを上げてくれてありがとうございました!大切な、かけがえのない仲間に出会えて幸せです。

 そして、困った時は飛んできて、色んな知恵を貸してくれるけど、だいたい3分足らずで「じゃ、よろしく」とどこかへ行くウルトラマンみたいな共学センターのスタッフの皆さん。

 いつもボケボケで子ども達と一体化するけど、子ども達から意見を聞きだす力はピカイチのみーやん。
 何か困ったらとりあえず話をふってくる一番一緒にキャンプしたゆみこ。
 私が電話でもしもし!って言っただけなのにちーやん!って分かってくれる気配り上手なまめちゃん。
 さすらいのギタリストやまよし!
 子ども達のトラブルに真剣に向き合い、男と男の会話で収拾させたゆんぼ。
 職人並みの手先の器用さを持つもんちゃん。
 巧みな話術と可愛い文字でどんな子も虜にする天才あにき。
 そして、力強い握手には色んな意味が込められていること間違いなしのさらむ。

 みんな濃いメンバーで、叱られたり、意見がぶつかり合うこともたくさんありましたね。サポーターに思いが伝わらなくて悩んでる姿も時々見てました。でも、子どもたちの前ではやっぱり笑顔で、臨機応変にプログラムをこなしていくスタッフの皆さんはかっこよくて、頼もしかったです。そして、いつも子ども達以上に私達のことも心配してくれて、すごく嬉しかった。私達のこと、可愛がってくれてありがとう!皆さんのおかげでキャンプの難しさを経験し、子どもとの交流がこんなに楽しいものだと気付くことができました。

 そして、なにより子ども達。また会おうね!約束ね!と指きりげんまんした子。帰り際に照れながら「ありがとう」と書いた手紙を渡してくれた子。ちーやん大好き!って小さな手で抱きしめてくれた子のあったかさ。消極的だった子が少し笑うようになった瞬間。できなかったことができるようになった時の笑顔。今思い返すと、もっと本当に辛くて苦しくて、悩んだことがたくさんあったはずなのに、なぜかこんな嬉しいことや楽しいことしか記憶になくて、みんなの笑顔しか思い出せません。

 私たちは今日、修了式という一つの節目を迎え、こうして巣立てる場所があることを誇りに思います。ここにもう一つの故郷ができました。進む道はみんな違うけれど、ここで共に過ごした時間はみんな一緒です。これから、この故郷で得た経験や知識、思い出を胸に、それぞれの人生の地図を作っていきます。そして10年後、今ここにいるメンバーみんなでその地図を見せ合い、またこうして同じ笑顔に会えるのを楽しみにしています。

 最後に、ここで出逢った全ての人に。
ありがとう。


              2007年3月11日

                 2006年度修了生 代表
                   齋藤 千尋(ちーやん)