自然体験共学センター発足にあたり
(2004/2/5)

自然体験共学センター 理事長    辻 一憲

NPO法人グリーンウッド自然体験教育センター
福井県事務所長  辻 一憲

 2001年4月にNPO法人グリーンウッド自然体験教育センター福井事務所がスタートし、はや3年近くが経過した。一年目の2001年は、まず一緒に担ってくれるリーダーを育てようと「人づくり」の年とした。6月に美山町上味見地区伊自良館、農村活性化施設を会場に「リーダー養成講座」を行ったが、NPO法人グリーンウッド自然体験教育センターの村上忠明理事長が駆けつけてくれ、2日間指導にあたってくれた。
 その年の10月に、第1回北東アジア・子ども自然体験交流事業に取り組んだ際には、「リーダー養成講座」を受講したリーダー達が関わってくれ、福井市・美山町・武生市でのプログラムを運営できた。中国、韓国、ロシア、モンゴル、日本、朝鮮学校の子ども達が参加し、自然体験活動を行ったのだが、言葉があまり通じないのにもかかわらず、アジアの子ども達は自然体験や共同生活を通じて友情を深めた。自然体験活動の意義と可能性の大きさを強く実感した。

 二年目の2002年は、「夏の自然体験教育キャンプ」と「冬の自然体験教育合宿」に取り組んだ。小浜市役所や同市谷田部地区の方々と協議を重ね、私たちの活動を受け入れて下さり、小浜市立梅千代館グラウンドで8月に夏キャンプを実施させていただいた。3泊4日2組のキャンプに、福井県内・大阪などの子ども達70名が参加し、川や海での自然体験に取り組んだ。引き続き12月に冬合宿を行い、3泊4日・4泊5日2組の合宿に20名の子ども達が参加し、里山の冬の自然体験や民家での共同生活を楽しんだ。

 三年目となった2003年は、本格的な事業実施の一年となった。
・ 春キャンプ(会場;福井市少年自然の家、1泊・2泊計7組172人参加)
・ 夏キャンプ(会場;小浜市梅千代館、3泊・4泊計5組200人参加)
・ 2週間の長期体験活動(会場;県立三方青年の家、福井県教育委員会主催事業運営受託、会場40人参加)
・ 秋合宿(会場;美山町羽生住民センター、2泊2組70人参加)
・ 通年型森の子キャンプ(会場;美山町羽生住民センター・上味見生涯学習施設、1泊4回のべ120人参加)
・ 冬合宿(会場;小浜市谷田部、3泊・4泊・7泊5組42人参加)
とのべ約650人の子ども達に四季折々の様々な自然体験活動の場を提供することができた。こうしたなかで青少年の健全育成に向けたこうした活動への期待がますます高まってきていることを実感した。

 私たちが手がけてきたこのささやかな活動が福井や地域に根をおろし発展していくことで青少年の健全育成により貢献していくために微力を尽くしていきたいと強く考えるに至った。NPOグリーンウッドの村上理事長とも協議してきた結果、福井に根付き、更には北陸・近畿圏での自然体験活動を更に充実させていく母体を作り、NPOグリーンウッドより発展的に独立したうえで連携していこうということになった。こうした経緯から「自然体験共学センター」を設立するはこびとなり、2004年2月から活動を開始した。これまでNPOグリーンウッド福井として行ってきた自然体験活動、及び事務局体制を共学センターに移行していく。その上で、共学センターとしてはNPOグリーンウッドと連携しながら諸活動を行っていきたいと考えている。

 この3年の期間のなかでNPOグリーンウッド福井の活動に関わり、サポートいただいた皆様にはあらためて感謝申し上げる。そして、自然体験共学センターが今後進めていく活動に引き続きご協力いただくよう心からお願いをする次第である。




平成15年度長野県「森の学校」モデル事業
「信州ふるさと案内人養成講座」に関わって

(2004/2/9)


 福井は2月6日からまた雪が降り、積もり始めた。7日雪かきをした後、車で長野県泰阜村に向かった。NPO法人グリーンウッド自然体験教育センター本部が長野県から受託した「森の学校モデル事業〜ふるさと案内人講座〜」の救命・救急の講義を担当するためだ。

 「ふるさと案内人講座」は、長野県下伊那地方へ学習旅行に訪れる中学生に、地元の農業や林業に携わるまたは、その経験をお持ちの方々が、森の豊かな自然や文化・知識やノウハウを伝え、より充実した学習旅行を提供することを目的としている。さらに、地域の体験メニューを増やすことにより、新規訪問客やリピーターの人数の増加に繋げていこうという狙いもあり、昨年11月からNPOグリーンウッドの施設周辺を会場に開催されてきた。
 同講座の内容は、自然体験活動・森林体験、自然・森林の理解、指導法・プログラムの基礎知識、安全管理、救命・救急法、自然での遊び・ゲームなどが必須科目で、専門選択科目として、アニマルトラッキング、竹の活用、枝打ち・除伐、間伐、野外料理、薪作りと焚き火、木工工作などを学ぶ。
 私も11月から5回泰阜村に駆けつけ、救命・救急法(心肺蘇生法)の指導にあたってきたが、非常に多彩な方々が参加されているのに驚いた。農家、生協役員、JA、青少年研修施設職員、林業家、福祉施設職員、自然体験活動サークル関係者などの、それこそ老若男女だ。こうした方々が、いろいろなものを吸収しようと真剣に学んでいた。昨日までに約110人の方が、必須講義を含む受講日程を終了し、長野県公認の「信州ふるさと案内人」資格を得た。
 こうした方々が、信州、下伊那地方の自然や文化体験学習の機会をどんどん作っていけば、下伊那地方は自然・文化体験学習や環境教育のメッカになっていくだろう。

 自然体験活動を福井で広げていくにあたり、最初から重視してきたのが、こうした活動を担う人材育成であり、そうした方々のネットワークづくりだ。自然体験活動推進協議会認定の自然体験リーダーの資格を付与できる講座「自然体験リーダー講座」、救命・救急法の安全管理講座「MFA講座」などをこの3年間に開催し、自然体験リーダー35人、国際救命・救急資格・MFAプロバイダー34人を養成してきた。こうした方々が、昨年の自然体験活動ではリーダーとして、指導者として関わってくださり、大いに活躍いただき、とても有難いことだと思う。福井や北陸地方で自然体験活動がますます充実していくには、さらにこうした活動を担ってくださる人が増えていくことが求められている。NPO法人グリーンウッド自然体験教育センター本部が長野県と共同で取り組んでいる「ふるさと案内人講座」に大変いい刺激を受けたが、こうした取り組みを参考にしながら福井や北陸地方での自然体験活動の充実のための方策を考えていきたい。




春の自然体験活動、参加者募集の受付を開始!
〜冬の終わり、春の訪れを感じながら、春を迎えよう

(2004/2/15)

 冬休み期間に実施していた冬合宿が1月6日に終わり、ほっとしたのも束の間、今年の自然体験活動の計画づくり、特に「春の自然体験教育合宿」「自然体験教育森の子合宿」の企画を練ってきた。福井市少年自然の家、美山町上味見生涯学習施設、大阪府立総合青少年野外活動センターなどの関係の方々と打合せや話し合いを重ね、参加者募集チラシ、パンフレットも準備し、いつも協力して下さるボランティアの皆さんにも手伝っていただき、各方面へ発送した。参加者の募集受付をいよいよ今日から開始する。

 この春の自然体験活動は、昨年初めて取り組んだ。定員30名を4組計120名で募集したところ、250名を超える問合せをいただき、大反響であった。なるべく沢山の子ども達に参加いただけるようにと3組追加実施したほどであった。7組172名の子ども達が、身近で素朴な自然のなかで、思いっきり活動し、自然の美しさに感動し、様々なことを感じ、学んだようだ。今年は春合宿では5組205名、通年型森の子合宿では、2コース50名を募集する。更に今年は大阪北部の山あいでも春合宿大阪会場を実施する(4組定員120名)。ぜひ多くの子ども達に参加いただきたい。

 雪が降るなかで春の自然体験活動の企画を進めてきたのは妙な気分でもあった。1週間ほど前に降った雪が、家の軒先や道路、田畑や山に雪がまだ残っている。これからも雪が降るかもしれない。でも立春をすぎ、季節は春に少しずつ向かっている。春の自然を子ども達が楽しめるよう事前準備を頑張っていくのはもちろんだが、冬の終わり、春がどのように訪れるのか、私自身しっかりと感じていこうと思う。そうして春を迎え、大勢の子ども達と出会い、一緒に活動できることを楽しみにしている。
 




大阪の北端、能勢の連山での春合宿に向けて
〜春合宿(大阪会場)の募集活動で阪神地域を歩き回る

(2004/2/17)

 この春休みに大阪の北端、能勢の連山をフィールドに春合宿(大阪会場)を行う。実施場所は大阪府立総合野外活動センターで、剣尾山周辺の200万uの広大な自然の中にある。昨年9月に訪ねたが、大阪にもこんなに自然に恵まれたところがあったのかと驚いた。

 これまでは活動場所は福井県内が中心であり、「北東アジア子ども交流キャンプ事業」では石川県・長野県・愛知県で活動を行ったことがあるが、大阪では初めての取り組みとなる。春合宿(大阪会場)実施にあたり、同野外活動センターを運営する(財)大阪府青少年活動財団をはじめ、大阪府、大阪府教育委員会、兵庫県、吹田市教育委員会、箕面市教育委員会、豊中市教育委員会、伊丹市教育委員会、宝塚市教育委員会、尼崎市教育委員会、川西市教育委員会の後援をいただいている。これらの諸団体・行政に事業の説明などで何度か阪神地域に足を運んでおり、今日も日帰りで訪ねた。朝方は肌寒かったが、昼間はあたたかく、春に向かっていることを感じさせた。

 私達の活動にとても理解をしていただいている吹田市の小学校の校長先生をお訪ねし、1時間ほどお話をさせていただいた。環境教育に熱心に取り組んでいる学校で、校長先生のお話にはNPOとして自然体験活動に取り組んでいる私にも大いに共感できるところがあった。 その学校の教育の目標は「生きる力」を育むことで、そのために3点を重視しているということであった。それは、「考える力」「心の豊かさ・優しさ」「たくましさ」であった。この目標と重視しているものは、私たち「自然体験共学センター」の考えと同じであった。 学校で出来ること・やるべきこと、NPOで出来ることは、バランスや比重の違いはあるだろう。しかし、目指すところが同じであるということに、驚きもし、納得もし、そして、子どもの成長に関わるものとして共感し、その学校をあとにした。

 今回は初めての取り組みでもあり募集定員を120名(4組計)と少なめの設定とし2月15日から募集受付を開始したところだが、この数日で30件を超える問合せ・申し込みが相次いでいる。多くの子ども達に参加いただけるのを心待ちにしつつ、参加者が「生きる力」を育んでいくことを私たちなりのやり方と関わり方でサポートしていきたいと、阪神地域を動き回りながら思いをあらたにした。
 







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